トピックス|山辺天理歯科医師会

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お口の健康と新型コロナウィルス感染症について

2021年11月30日

現在、日本においては緊急事態宣言も解除され行動制限も緩和されてかなり日常が戻ってきた感がある最近ですが、逆に欧米では新型コロナは再び猛威を振るい、お隣韓国においても感染者数は今迄のピークに達してきていてまだまだ安心できるような状況ではありません。

 

そこでここではお口の健康が如何に新型コロナウイルス感染予防、重症化予防に関連しているかを簡単にお話ししてみます。
今までインフルエンザなどでは検体としては鼻咽頭ぬぐい液(綿棒などで鼻の奥の粘膜からぬぐい取る)を用いてきましたが、新型コロナのPCR検査ではそれに加え唾液が認められました。
これは、唾液中に鼻咽頭と同じくらいコロナウィルスがいるという事です。
つまりコロナウィルスは鼻咽頭に加えてまず口腔内の粘膜や舌、唾液腺に感染してそこで増殖します。(唾液は1日に1~1.5リットル作られ増殖したコロナウィルスがお口の中に出てくるわけです。舌に感染すると味覚障害が起こります。)
そして、お口から肺や腸に広がっていきますし、飛沫となって感染を広めることになってしまいます。
 
そうはいっても、お口の中にもコロナウィルスに対する防御機構は備わっていて、健康なお口の中であればコロナウィルスが入って来ても上皮バリアが防いでくれます。
しかし、口呼吸でお口の中が乾燥していたり歯周病があると一気にコロナウィルスに感染する危険が増してしまうのです。
 

 

歯周病が進行している方のお口では歯周病菌の出す毒素が歯ぐきを腫らすだけでなく、細胞のレセプターを隠しているお口の粘液の層を破壊しレセプターをむき出しにして、ウィルスの侵入を手助けしてしまうのです。
特に重度の歯周病の人はコロナが重症化しやすいことも分かっています。
 

 
※関連記事 日本歯科医師会HPより
https://www.jda.or.jp/corona/Tooth-and-mouth-health.html
 
このようにコロナ対策にはマスク、手洗い、密を避ける以外にも口腔衛生管理と唾液分泌促進が必要なのです。
ですから日頃の歯磨き(舌磨きも大切)と歯医者さんでのメインテナンスが最も重要なんですね!